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【連載】四十路のハイジ 第12回
山生活静かに始まっていました

暮らし・ライフスタイル

【連載】四十路のハイジ 第12回
山生活静かに始まっていました

2020/07/28
ハイジ生活スタート、3ヶ月よろしくお願いいたします。

里から山へ

11回で書いたように里を満喫すればするほど、里に未練が残り「山に行きたい」という気持ちよりも「もうすぐ山か…」と後ろ髪を引かれるハイジらしくない四十路のハイジなのですが、車で8合目を目指し2合目に設けられたゲートをくぐると里への未練は不思議となくなります。去年まで女将であった主人の母もよく「里にいるときは山の事は考えないし、山にいると里のことを考えないものなの」と言っており、そういうものなのかな?と思っていたのですが早4年目、不思議と同じ気持ちになっております。

6月30日に月山本宮の神主さんより大祓をしていただき、佛生池の真名井神社に神様がお戻りになりました。

そうなのです、主人の母は去年の内から「来年からは二人でやりなさい」と引退宣告していたのですが、気持ちが変わって今年も登るのではないか?と思っていたのです。ですが気持ちは変わらなかったようで女将バトンタッチとなりました。改めてよろしくお願いいたします。

雪渓歩き

移動日はとても天気がよかったのですがこの後ほぼ雨の日が続きました。

今年は6月24日に山へ移動しました。ヘリ荷上げの時に雪が多く残っているのは分かっていましたが、いざ荷物を背負って雪渓を登ってみると傾斜のあるところに雪が残っていることに気が付きました。今年は時間持て余すかな?と荷物と一緒に背負子にはアイリッシュハープと看板鳥というファンシーかつとても大事なものを背負っていたので、決して転ぶわけにはいかずより慎重に進みました。

恐怖の雪渓、かなり傾斜がありました。
転ばない様に一歩一歩。

主人でさえ危なかったといい、月山に登り慣れている方々も小屋に入ると開口一番「今年の雪渓怖いっけ~」と言っていました。しかしご安心ください、今の時点ではもう随分解けていますので怖い雪渓は残っておりません。

癒しの花畑

恐怖の雪渓もありましたが、今年はお花も例年より良く咲いている印象です。ちょうど登った頃はチングルマやハクサンイチゲ、ヒナウスユキソウ、ミヤマキンバイ、コイワカガミ、ハクサンチドリ、ウズラバハクサンチドリの花畑があちこちに広がっていました。このような風景が登山の疲れを癒してくれます。ちょうど今、佛生池小屋の周りはハクサンフウロが見頃です。トウゲブキやミヤマセンキュウ、ニッコウキスゲなども美しく咲いています。

チングルマ畑
ヨツバシオガマ
左がウズラバハクサンチドリ、右がハクサンチドリ。

恒例月山筍採り

シーズン中1回は行きたくなる(2度は大変なので辞退したい)月山筍採り、今年も同行してきました。6月初旬から採りに行っていた主人からも状況聞いていましたが、探さないと見つからないような出方でしたので「てんご」(腰につけるかご)をいっぱいにするのに時間がかかりましたが、今年の月山筍も味濃くとっても美味しかったです。

例年は宿泊のお客様に天ぷらでお出しするために採っているのですが、その分を月山筍汁にして販売したのがとても好評でした。

やる気満々。250円のヤッケとカラーコーディネートしたゲーターの様に見えるのはぐるぐる巻きのガムテープです。
目指せ笹薮。
獲物はこの藪の中、入れるようには見えませんがそこを無理やり入るのです。
美しい月山筍とご対面。

そして今年の山は

山に上がってから雨の日が続き、お客さんが現れるとかえって驚くような日が続いていました。今年はコロナの影響もあってか、やはり宿泊のご予約はとても少ないですが晴れると日帰り登山の方がたくさんいらっしゃいます。たくさんと言ってもNO密、ソーシャルディスタンスは自然に確保できている状態です。こんな時こそ穏やかな天気の時に、山の上で深呼吸していただきたいなと思いつつ、大きな声では言えない状況がもどかしいです。

コラム連載を始めてちょうど一年が経ちました。これからも山のこと、里のことお伝えしていければと思っております。よろしくお願いいたします!

クレードル7月号に掲載されている、はりこま屋さんのクロユリを抱えた出羽三山月うさぎと月山アマビエが大人気です。
ある日の夕暮れ。
佛生池の周りに咲くハクサンフウロ。
こんな時こそ山の爽やかな空気を沢山吸い込んでいただきたい。(と言いたい!)

この記事を書いた人
風間 重美

Kazama Emi

東京の海抜0メートル地帯で生まれ、40歳で鶴岡へ単独Iターン。月山が開く夏の間は、嫁いだ主人の営む月山佛生池山小屋へ移動し山で暮らす四十路のハイジ。本業はイラストとデザイン、夏の間は標高1,745mからデータ送信しています。

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