暮らし・ライフスタイル
【連載】日々是好日②~巡り会い、つながって行く
今住んでいる場所や人、環境に感謝をし、その中で自分に出来る事は何かを考えて日々精一杯生きていくことが出来ればどんなに楽しいだろう、そう思ってこの先もずっと過ごしていきたいと思っています。
まだ自分の店を持つ事も何も決めていなかった5年ほど前、今思えば新たな出会いがとても多い1年だった様に思います。
その不思議な1年にみなさんとの出会いがなかったらdaybydayそのものが存在しなかったのではないかと思うほど、貴重な方々とお会いできました。
今回より文面の間に入る写真をお願いし、快く引き受けて下さったフォトグラファーの土田貴文さんもその1人です。
写真の良し悪しはわかる訳もない私ですが、普通の人なら見過ごすような日常の何気ない一瞬にカメラを向け、撮影したその写真からは暮らす人の息づかいや想いまでがひしひしと伝わって来るのです。
私がお店をやって行く上で、日々の日常と暮らしを楽しむというテーマのようなものにもとても近いと、恐縮ですが感じています。
そんな土田さんの撮る写真がとっても好きで出会いから5年経った今、こうして私の拙い文章に素敵な写真を添えていただく機会が出来ました。とても嬉しくて感激しています。
また、土田さんの奥様で陶芸家の土田英里子さんと出会ったのもその頃。
鶴岡で作陶を続けていた英里子さんですが何故かそれまでお会いしたことがありませんでした。
「ご縁」とはタイミングもあるようで、その後daybydayで使用する器をお願いしたりと開店に向けて助けていただくことになりました。
土田さんご夫妻のお名前をお借りしましたが、他にも今までたくさんの方々と出会い、その方々とのご縁があったからこそ、今ここに居る自分というものが存在するのだと思うと、やはり人との出会いは目には見えない宝物です。
自分1人で目標に向かっているようで、決してそうではなく何かしらどこかで人と人は助け合い、分かち合いながら一緒に目標に向かっているのですね。
また、おかげさまで様々なジャンルの方と仕事を共にする機会をいただきましたが「共同創造」という、1人では決して成し得えなかったゴールに達することも出来ました。その作業の過程では人と「つながる」歓びも同時に生まれました。
人とつながる事の歓びという、心の奥深くに眠っていたこの気持ちは今回のコロナ騒動をきっかけに沸々と湧き出て来ているように思います。
今までとこれからの私にとって、なくてはならない数々の出会いと同じ時代に巡り会えた方々に心より感謝いたします。
そして、まだ見ぬ素晴らしい出会いと更なる楽しい日々がこの先も待ち受けているのだと思うと今日という日を無事に終え、また明日を迎えられるという毎日のくり返しにとても幸せを感じています。
写真/土田貴文
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長南みゆきChonan Miyuki
食生活の管理不足が原因で体調を崩し、東京よりUターンした後、家の食事で体調が戻り食の大切さに気づく。2003年に母と農家レストラン「知憩軒」を鶴岡市の自宅で開業。2017年独立し酒田市に「daybyday」開業。庄内の野菜をベースにした郷土料理、日常料理を提供している。