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【連載】ほぼ季刊「庄内里山わぐわぐlog」
じゅんさいど、「大」文字ど、芸術祭ど。ゆる〜ぐ激走した2023年。

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【連載】ほぼ季刊「庄内里山わぐわぐlog」
じゅんさいど、「大」文字ど、芸術祭ど。ゆる〜ぐ激走した2023年。

2023/11/22

どうも、もっけです。酒田市八幡地域大沢地区で、集落支援員と合同会社COCOSATO代表として里山エンターテインメントを標榜する阿部彩人です。このたび、小林好雄編集長よりお声がけいただきまして、Cradle Plusにて、庄内の里山に暮らす色とりどりな日々を綴っていくことと相成りました。今後ともよろしぐお願いいたしますの。

振り返れば、ゆる〜ぐ、しかし激走してきた感もある2023年。

まずは、こちらのプロフィール写真にもなっている「じゅんさい採り」について。大沢地区には、じゅんさいが自生する沼が点在しておりますが、約15年ほど前から誰も採らない状態が続いておりました。そのじゅんさい沼にて、以前使用されていた木舟をお借りして、じゅんさい採りを2019年より試験的に復活。今年は6月から8月まで、初めて一般のお客様を受け入れしてじゅんさい採り体験を実施しました。「じゃらんnet」に掲載いただいたこともあり、首都圏や、秋田県、宮城県、新潟県、山形県の内陸からのお客様など、遠方からも多数の皆様にお越しいただきました。

また、インターネット産直サイト「食べチョク」「ポケットマルシェ」「山形直送計画」や、八幡地域の「産直たわわ」で販売した他、鶴岡市の「アル・ケッチァーノ」様や、酒田市生石の「大松家」様でも、お料理に大沢産のじゅんさいをご使用いただき、大変ご好評をいただきました。2024年も、庄内ではまだまだ未開拓の食材である「じゅんさい」を、大沢地区の素晴らしき地域資源として活かしていきたいと思います。

さて、大沢地区の大沢コミュニティセンター向かいにある山の急斜面には、「大」と書かれた文字があります。この大沢「大」文字は、急斜面の土地を所有する「じょんざぶろ」という屋号の家の故・後藤重喜さんが、2004年に、その当時コミセンの場所にあった大沢小学校の児童たちに「大」きく育って欲しいという願いと激励の意味を込めて、個人的に草刈りをして描いたのが始まり。2012年に重喜さんは亡くなってしまいますが、その後は大沢の有志住民が遺志を引き継いで、年3回草刈りをしています。

2018年からは、この「大」文字が夜でも見えるように、夏限定でLEDの充電式ソーラーライトによる「大」文字のライト点灯を毎年実施しております。最近では7色に光るLEDライトが登場したため、2021年より地元の八幡小学校の小学生がライトの色配置をデザイン。今年は6月21日に、大沢コミュニティセンターにて大沢の百歳体操の皆さんと一緒に開催した「おしゃべり交流会」で、八幡小5年生が6班に分かれて、住民と一緒に話し合いながら色配置のデザイン案を作成。投票の結果、最優秀賞に選ばれたデザインを採用。7月21日には5年生が大沢住民と一緒に、大沢「大」文字の山に登りライトを設置いたしました。

▼YouTube:酒田市・八幡小学校5年生が7色に光る大沢「大」文字のライトを設置!(2023年7月21日 山形県酒田市八幡地域 大沢地区)

その日の夜から、7色に光る「大」文字が山に出現。

8月6日には、酒田市八幡地域の大沢コミュニティセンターにてオンライン夏祭り『やわた大沢「大」文字まづり2023』を開催。現地には約200名の方々が集結し、音楽ライブ、お笑い、奴振りや太鼓などの伝統芸能、そして「大」文字のライト点灯の様子を見ながらの八幡住民によるトークなどをYouTubeで生中継。八幡小5年生もトークに登場して語りました。

▼『やわた大沢「大」文字まづり2023』YouTubeアーカイブ動画

10月21日、22日には、八幡地域の「鳥海高原家族旅行村」にて芸術祭「庄内 風と土の美術館~アート&マルシェ~」を初開催。庄内の世代を超えた有志メンバーが組織した実行委員会に私も一員として入り、主催いたしました。

この芸術祭のタイトルに入っている「風」とは、新たな視点や価値観。「土」とは自然や郷土の独自の文化のこと。これらが一緒にまじわりあいながら、新たな「風土」を育んでいく、芸術の“まづり”を目指しています。

▲野外に展示された、出羽竜馬チェンソーカーバーズによるチェーンソーアート作品。

1日目はあいにくの雨模様でしたが、2日目は天気にも恵まれ、2日合計で約300人近くがご来場。野外や屋内に展示されたアート作品や、音楽ライブ、「ギブミーベジタブル」、マルシェご出店など、盛りだくさんの内容。

▲1日目、さや(テニスコーツ)and the Family Stoneさんの音楽ライブ。
▲2日目に行われた食+音楽のイベント「ギブミーベジタブル」。
▲野外に展示された、Mao Simmonsさんのストリートアート作品。
▲大沢地区の皆さんご協力のもと行われた、伝承行事「さんど小屋」の組み立て体験。
▲2日目のフィナーレでは「さんど小屋」の火入れも。
▲大沢コミセンに保管されている八幡地域の古民具の展示。
▲大沢地区住民の荒生文江さんが講師となって実施した「簾編み体験」。
▲BORZOIさんの木工作品。

約1年弱という準備期間ではありましたが、本当に多くの人たちのご協力とご参加もあり、1つひとつの力が合わさって、自由かつ伸びやかな芸術祭になりました。地域や世代を超えて集まった実行委員会の有志メンバーは、本業を持ちながらボランティアでの参加。次回は来年とはいかないかもしれませんが、また開催されるはずですので、お楽しみにお待ちください。

「庄内 風と土の美術館」Webサイト

CAMPFIREクラウドファンディング 活動報告ページ

また、来る2024年も、この庄内に暮らしながら、鳥海山と庄内平野をはじめ、八幡地域の里山で諸行無常な日々の景観と食や文化を楽しみながら、さまざまな活動を発信していく所存です。今後ともよろしくお願いいたします。

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この記事を書いた人

Abe Ayato

1980年山形県酒田市生まれ。高校卒業後進学で上京、都内のWeb・エンタメ業界へ就職。2018年より酒田市八幡地域・大沢地区地域おこし協力隊として活動。以後、当地にて合同会社COCOSATOを起業、集落支援員として地域資源を生かした特産品作り、里山体験、庄内や酒田の魅力を伝えるサービスを行っている。

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