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高校生×企業のデザインプロダクト
酒田の観光PR手提げ袋

アート・デザイン

高校生×企業のデザインプロダクト
酒田の観光PR手提げ袋

2022/05/12

酒田舞娘、酒田ラーメン、庄内砂丘メロン、スルメイカ、平田赤ネギ、山居倉庫…。
酒田を象徴するモチーフ10種類を大胆な構図と色彩でデザインした紙袋が、2022年2月28日に誕生しました。手がけたのは、山形県立酒田西高等学校の美術科選択の生徒とコマツ・コーポレーション(同市)。酒田市をPRする手提げ袋として、酒田市や観光物産館「山居倉庫 酒田夢の倶楽」などで活用が始まっています。

コラボの始まり

今回のコラボ企画は、「観光PRに若者の視点を取り入れる」こと、「地域の魅力やものづくりの楽しさを生徒に感じてもらう」ことを目的に、コマツ・コーポレーションが2021年3月に酒田西高に企画提案したもの。それを受け、庄内の魅力を抽象化して表現する「庄内模様をつくろう」という課題に取り組んでいた美術Ⅲ選択生の6名が挑戦することになりました。完成までを、同社のデザイナーがサポートしながら伴走するという方法です。


当時のことを酒田西高の新田佳奈子先生は次のように振り返ります。

「当初は課題をもとに作った個人作品の中から紙袋のデザインを採用すると考えていました。でも1回目の打ち合わせで、生徒たちのスケッチ画を見たデザイナーさんから、どれも面白いので共同制作にしてはとのアイデアをいただいたのです。おかげで生徒たちの学びがより大きなものになりました」。

酒田のカタチを6人でデザインする

制作を進めるにあたっては、6人の酒田に対するイメージを引き出し、共有するところから始めました。そして色や大まかなデザインイメージを全員で確認し、酒田の特産品や風景など「わたしの好きな酒田」10種類を分担して作成。

「途中、自分と他者とのイメージのズレを気にしてなかなか話し合いが進まない時期もあったのですが、色見本からイメージに合う配色を選んだり、完成イメージを図にするなどして共有してもらったところ、各自がスムーズに制作を進められました。アイデアの見える化は大切ですね」と新田先生。

最終的にはデザインパターンを絞り込み、コマツ・コーポレーションがデザインデータを作成。市のアドバイスを取り入れながらデザインを微修正し、完成しました。

「授業を通して改めて酒田の良さを知ることができた」「自分のスケッチが具体的な形になるおもしろさに感動した」など、今回の授業を通して多くの学びを得た高校生の皆さん。また何度も学校に通い、生徒たちと対話を繰り返しながらアイデアを形にした同社の小田かほるさんと五十嵐暢子さんは、酒田に対する高校生のリアルな印象を知り、できあがった紙袋を見て街に希望を持ってもらえればと話します。

「自分のまちと改めて向き合い、一つの形にしていく作業は、まちの魅力の発見だけでなく、郷土愛を育むことにつながります。ゆくゆくは小学校や幼稚園などでも一緒に酒田をPR するモノを作りたいなと考えています」。

酒田の観光PR手提げ袋のご購入は酒田夢の倶楽にて。

お問い合わせは0234-41-0011(コマツ・コーポレーション)まで。

この記事を書いた人

Cradle Editors

庄内の魅力を発信する、出羽庄内地域文化情報誌「Cradle(クレードル)」を隔月で発行。庄内に暮らし、庄内を愛してやまないメンバーたちの編集チームです。

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