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【連載】京オンナの遊佐町暮らし①
休まざる者、働くべからず

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【連載】京オンナの遊佐町暮らし①
休まざる者、働くべからず

2020/05/01

大好きだった京都市を離れて5年目。
「おばあちゃん、富士山よりでっかい山、山形県で見つけたで!」
「アンタ、そんな寒いとこ行ったら毎日風邪引かんなんで。」
と言った祖母の反対を押し切って、未知の世界に飛び込んだのは、23歳のことでした。

移住先の人口1万3千人の遊佐町では、何もかもが新鮮でした。今でも、街中で車を走らせる度に感じる「旅行気分」。そして、不思議なことに帰京しても感じるようになった「旅行気分」。
はて、私の故郷はどこへ行ってしまったのでしょうか。

「毎日が休日で、毎日が平日、遊んでるんだか、仕事してるんだか…。」

遊佐町に越してきてから、ずっとこんな感覚を持っています。

こんなことを言うと、ただのナマケモノですね。(そういえば昔、姉が私の似顔絵と言ってナマケモノの絵を描いてきたことがありました。)

というのも、天気が良いのにデスクワークをしていると、外に出ないでいることが悪いことなんじゃなかって思ってしまうんです。だから、天気がいい日は森に行ったり海に行ったり。お茶しに行ったり。そんな暮らしをしています。

もちろん、まだ会社を起ち上げて1年。業務に追われ、気づいたらハレが終わってしまっていることもありますが。

ここ最近は毎週日曜日に、遊佐町出身の旦那さんと一緒に山菜採りに出かけています。一番のヒットは、自生している「うるい」。半分恐怖を感じるような笹薮の中をかき分けて進んでいきます。ハウス栽培のものとは違って、緑が濃くて風味も強い。あのトロッと感がたまりません。

その日に採ったものをその日にいただく、そして、お友達へ配りに行く。そんな循環が、心地良いのです。

ある遊佐町に住む友人が言っていました。
「“働かざる者食うべからず。”っていう言葉があるけど、“休まざる者、働くべからず。”って私は思ってるんだよね」って。
ほんとうにその通りだなって思います。何に生き急いでいたんだろう。こうして自然とともに生きて、旬を感じて、目の前の大切にしたい人を想って暮らす。
それだけで幸せで、一方で意外と難しくて、そんなことができるのは、実はとっても贅沢なことなのかもしれません。

今日も、遊佐町の湧き水をタンクいっぱいに汲んで、そのお水でご飯とコーヒーをいただきました。

いつも、たくさんの恵みをありがとうございます。


Oriori Japan ~ヴィンテージ着物/織物プロダクト制作
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この記事を書いた人
藤川かん奈

Kanna Fujikawa

遊佐町在住。庄内に初めて訪れてから半月で移住を決めた京オンナ。趣味は何日間いただき物だけでご飯を作れるか、耐久レースをすること。「あの人って楽しそう」と言われたり「毎日幸せだなあ」って思う人が世界に溢れたらいいなと思ってる、酒好きオンナ。「Oriori Japan」代表。

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