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【連載】つめの里山雑記② 週末里山ほいくえん

自然・風景

【連載】つめの里山雑記② 週末里山ほいくえん

2020/05/21

週末里山ほいくえん

待ちに待った春。しかし、春の里山を満喫しようとしていた我が家に、新型コロナウイルスの影響が忍び寄っていた。最初にその影響を受けたのは3歳の息子・もんじだった。自粛要請により4月の保育園の登園は5日。本人は大好きなかあちゃん、優しい義父・義母と一緒に過ごせて大満足のようだったが、生活のリズムを崩さず、過ごすにはどうしたらよいかと大人たちは悩んでいた。特に、睡眠はからだを動かすことが大切だ。そこで、家族で相談し三密を避けながら、自然の中でからだを動かす機会をつくることにした。

やる気満々で週末里山ほいくえんはスタートした。

私も週末は仕事の都合をつけて、半日だけ家族で里山散策をすることにした。

息子と3月まで保育士だったかあちゃん、自然の仕事をしている私の3人だけの里山ほいくえんだ。この時間は、私たちに改めて庄内の里山の魅力や子どもの豊かな感性を教えてくれることとなった。

ゴツゴツしているケヤキの巨木は大きな乗り物みたい。
真剣な表情で挑戦するのは、いろいろな方向へ伸びる枝をくぐって進む遊び
ぽかぽか天気の日には、海に繰り出した。庄内は身近な距離に山も海もある。

春は美味しい☺

食べるのが大好き、自然も大好きな我が家にとって、週末里山ほいくえんでの「ご飯」はとても重要であり、楽しみである。そして、自然の中で食べるご飯は本当に美味しい。

特に春の里山には、美味しい食材がたくさんある。自分たちで採って、その場で料理したものを食べるのは至福の時間だ。私たちは、ありがたいことに、毎年、知り合いの方のお陰でその恩恵を受けている。

*無断で山菜を採取してはいけません。表札がなくても土地には所有者がいます。

青こごめ(クサソテツ)。成長のためにも、株全部は採らず、必ず2~3本は残す。
採ってきた山菜の色や形を見ながら仲間探し(仕分け)。採るのも食べるのも遊び(学び)。
庄内の人が大好きな孟宗。もちろん孟宗汁にしていただく。
採った山菜をその場で調理し、美味しくいただく。至福の時間。

里山には危険もある😢

ある日の里山ほいくえんでは、ヘビに出会った。なんと、そのヘビはマムシ(有毒)だった。

尾を細かく振るわせながら威嚇する。頭が三角というが、私にはそれほど三角には見えない。

里山は楽しいし、美味しい。けれど、危険もある。里山にどんな危険があるのかを考え、備えておくのも里山で遊ぶためには大切なことだ。なので、我が家が里山を散策するときの足元はほぼ長靴である(*濡れてしまった場合は違うが。。。。)。

山も沢も川も田んぼも海にもすぐ入れる長靴は必須アイテム。ただし、子どもの長靴は丈が短いのでご注意を(川にて片方の長靴が撃沈した写真)!

繋がっている生きものたち

マムシを見た後、立ち寄った山で今度はマムシグサに出会った。茎の表面の紫褐色の斑点が、マムシの模様を連想させるところから、その名がついた植物だ。この植物もすごくおもしろい特徴があるが、その話はまたの機会に。

「STAY HOME」からはじまった週末里山ほいくえんだが、私にとっても家族にとっても庄内の春の里山とじっくり対峙する時間となった。息子は春の花からたくさんの色を覚えた。ちょっぴりだけど、虫にも触ることができた。そして、出会った生きものたちが庄内の里山の移り変わりを教えてくれた。次はどんな生きものに出会えるだろうか?いまから楽しみだ。

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この記事を書いた人

Ueyama Takeshi

北海道、長崎対馬と渡り歩き、今では庄内弁も理解できるようになった薩摩隼人。目下の楽しみは、息子とかあちゃんとの週末の里山散策。仕事でもプライベートでも「人」と「自然」の新しいかかわり方について模索中。環境教育工房LinX主宰、自然学習交流館ほとりあ学芸員兼副館長。

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