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Cradle編集長 庄内ひとり歩き
「週末にまちなかでJazzを楽しむ!」

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Cradle編集長 庄内ひとり歩き
「週末にまちなかでJazzを楽しむ!」

2020/02/21

今年の庄内は全くの暖冬、1週間前ほどの雪ももうほとんど消えてしまった。

そんな2月中頃の週末の夜、鶴岡銀座通りにある「食堂 アルペジォ」に向かった。 ここはジャズベーシスト若林美佐さんがご主人の佐藤雄志さんと一緒にやっているお店。時々ランチをいただきに行く、美味しくアットホームな店だ。 今日はジャズライブが行われる。トランペット高瀬龍一、ピアノ続木徹、そしてベース若林美佐。7時過ぎにライブが始まった。

高瀬のトランペットがゆっくりと、しかししっかりと静かに流れる。そこに続木のピアノが心地よい音色を重ねる。若林のベースが淀みなくリズムを刻む。高瀬が言う「張り上げない音が好きだ。こういうトランペットもあるんです」。蔵を改造した店はそんなに広くはない。25名ほどで満席だ。そこに続木の電子ピアノ以外は生の音が静かに広がる。

今日の曲は、ジャズスタンダード、そしてジャズバラード。高瀬と続木のデュオで「Ballads」というアルバムを出しているが、二人のバラードは素敵だ。「二人でバラードだけのコンサートやったこともあるけど、死ぬかと思った。バラードって繊細な音に気を遣ってとても大変な演奏なんだけど、でもバラードが好き」。

高瀬の静かだがしっかりと心に響く音、続木の酔わせるような甘い音色、そして若林が心臓の鼓動のように小気味よくリズムを刻む。三人のバラードに心がとっぷりと浸かり満たされていく。この空間でほぼ生音でジャズを味わう、至福の時間が流れていった。

昨年3月、Cradleで庄内のジャズを特集した。近くの「ChiC」で2月に行われたジャムセッションを昨年このWEBページに掲載した。その後も時々街でジャズを楽しんでいる。「ChiC」、「アルペジォ」、そしていろんな店でジャズが聴けるようになった。

企業誘致も大事、そして移住の取組みも大事。そして仕事、生活だけでなく、音楽や様々な文化を楽しめる空間があることもとても大事。週末の夜にゆっくり音楽を楽しめる街、素敵な街になりつつある気がしてうれしかった。

今日はジャズを楽しむ気持ちだけだったけど、何か伝えたくなった。スマホの写真数枚だけだが掲載したいと思った。

帰りは徒歩10分、ゆっくりとまちなかを歩いた。街が静かに更けていった。

この記事を書いた人

Kobayashi Yoshio

株式会社出羽庄内地域デザイン代表取締役。地域文化情報誌「クレードル」編集長として自らツアーガイドも務める庄内の魅力発掘請負人。

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